私のスローガンは、
「海外で活躍し、戦える職人」
です。
これは、ただ海外に行きたいという意味ではありません。
海外に行って、現場で仕事をして、相手に必要とされて、また呼んでもらえる職人になるということです。
ロンドン、アメリカ、ドバイ、香港など、これまでいろいろな場所で仕事をしてきましたが、海外の現場に出ると毎回感じることがあります。
それは、職人は言い訳ができないということです。
言葉が違う。
道具が日本と同じように揃わない。
材料も違う。
現場の進め方も違う。
時間の感覚も違う。
そんな中でも、目の前の傷を直さなければいけない。仕上げなければいけない。相手に納得してもらわなければいけない。
そこに立った時に必要なのは、肩書きではなく、やっぱり技術です。
海外で必要なのは「本当に直せる力」
海外で仕事をする時、最初は珍しがられることもあります。
日本から来た職人。
リペアの技術を持っている人。
そう見てもらえることはあります。
でも、最終的に見られるのはそこではありません。
本当に直せるのか。
現場を任せても大丈夫なのか。
仕上がりで納得させられるのか。
そこです。
リペアの仕事は、同じ傷が二つとありません。家具、内装、建材、革、塗装、モルタル、いろいろな素材があります。傷の深さも違えば、色も艶も違います。
マニュアル通りにやれば全部うまくいく、という仕事ではありません。
その場で見て、考えて、判断して、作業を組み立てる必要があります。
「これはどこまで戻せるか」
「交換ではなく補修で価値を残せるか」
「お客様が一番気にしている部分はどこか」
こういうことを考えながら作業します。
海外で戦える職人になるには、まずこの現場で考える力が必要です。
英語より先に、まず技術
海外で仕事をしたいと言うと、よく英語の話になります。
もちろん英語はできた方がいいです。
説明もできますし、相手との距離も近くなります。仕事の幅も広がります。
でも、英語が完璧だから職人として仕事が取れるわけではありません。
私自身も、語学が完璧だから海外に行けたわけではありません。現場で直せる技術があったから仕事になりました。
言葉が足りなくても、作業を見れば伝わることがあります。
道具の扱い方。
傷を見る目。
色を合わせる感覚。
仕上がりの確認の仕方。
現場での立ち振る舞い。
そういうものは、意外と国を超えて伝わります。
逆に、どれだけ話せても仕上がりが悪ければ、次の仕事にはつながりません。
だから私は、海外で活躍したい人ほど、まず技術を磨いた方がいいと思っています。
英語は大切です。
でも、職人の武器はやっぱり技術です。
戦える職人とは、準備ができている職人
私が言う「戦える職人」とは、強そうに見せる人ではありません。
どんな現場でも冷静に見て、できることとできないことを判断して、結果を出せる職人です。
海外では、日本と同じ感覚で進まないことがたくさんあります。
材料が足りないこともあります。
思っていた道具が使えないこともあります。
夜遅くから作業することもあります。
段取りが急に変わることもあります。
そういう時に焦らないためには、普段からの準備が必要です。
基礎を何回もやっていること。
素材ごとの違いを知っていること。
失敗した時の戻し方を知っていること。
道具や材料を現場に合わせて選べること。
相手に仕上がりを説明できること。
これが自信になります。
自信は気合いだけでは作れません。
準備してきた量が、自信になります。
日本のリペア技術は海外でも武器になる
日本の職人の良さは、細かいところを見る力だと思います。
仕上がりの違和感。
艶の差。
色のわずかなズレ。
周りとのなじみ方。
こういう細かい部分を気にする感覚は、リペアではとても大切です。
ただ傷を隠すだけではなく、どこを直したのか分からないように戻す。
使う人が気持ちよく使える状態に戻す。
その感覚は、海外でも十分に武器になります。
ただし、日本のやり方をそのまま押しつけるだけではうまくいきません。
国が変われば、考え方も違います。
求められるスピードも違う。
品質への考え方も違う。
大事なのは、現地の人の考え方を理解しながら、自分の技術をどう活かすかです。
そこに柔軟さがないと、海外では続かないと思います。
技術を隠す時代ではない
私は今、現場で仕事をするだけではなく、YouTubeでも発信しています。
チャンネルでは、建築リペア、インテリア、モルタル造形、リペアスクールのことなどを投稿しています。
また、リペアスクールもオフラインとオンラインで行っています。現在は多くの生徒さんが受講してくれていて、私が知っている技術や考え方をできるだけ伝えるようにしています。
もちろん、私にもできないことはたくさんあります。
全部知っているわけではありません。
でも、自分が現場で経験してきたこと、失敗して覚えたこと、これは役に立つと思うことは、なるべく伝えたいと思っています。
職人の技術は、昔は見て盗めと言われることも多かったと思います。
それも大切な部分はあります。
でも今は、技術を学びたい人がいるなら、ちゃんと伝えていくことも必要だと思っています。
リペアという仕事をもっと知ってもらうこと。
リペアで仕事ができる人を増やすこと。
国内だけでなく、海外でも活躍できる職人を増やすこと。
それがこれからの私の仕事でもあります。
海外で活躍するために、今からできること
海外で活躍したいと思っても、いきなり海外に行けばいいわけではありません。
まずは、今いる場所で技術を磨くことです。
小さな傷を丁寧に直す。
色合わせを妥協しない。
仕上がりを写真で残す。
お客様に分かりやすく説明する。
道具をきれいに使う。
現場の段取りを考える。
こういう当たり前の積み重ねが、海外に行った時に力になります。
そして、施工事例を残すことも大切です。
海外では、言葉で説明するより写真や動画で見せた方が早いことがあります。
ビフォーアフターが分かりやすい職人は、それだけで伝わりやすいです。
今はSNSもYouTubeもあります。
自分の技術を見せる場所はたくさんあります。
発信することも、職人にとって大切な準備の一つだと思います。
技術があれば、人生の選択肢が増える
リペア技術は、一度身につければ自分の力になります。
会社で働くこともできます。
独立することもできます。
国内で経験を積むこともできます。
海外に挑戦することもできます。
教える側に回ることもできます。
技術があると、人生の選択肢が増えます。
これは本当に大きいです。
私自身、リペアという技術があったから、海外で仕事をすることができました。発信することもできました。スクールを通して人に教えることもできました。
技術は、自分を助けてくれます。
そして、人の役にも立ちます。
海外で活躍し、戦える職人へ
これからの時代、リペアの価値はもっと高くなると思っています。
壊れたら捨てる。
傷がついたら交換する。
そうではなく、直して使う。
今あるものの価値を残す。
その考え方は、日本だけではなく世界中で必要とされています。
リペアは、ただ物を直す仕事ではありません。
思い出を残す仕事でもあります。
空間の価値を守る仕事でもあります。
無駄を減らす仕事でもあります。
だからこそ、海外でも通用する可能性があります。
私はこれからも、海外で活躍し、戦える職人を増やしていきたいと思っています。
技術を武器にして、自分の人生を広げたい人。
日本だけではなく、世界を見て仕事をしたい人。
職人として本気で成長したい人。
そういう人には、ぜひリペアの世界に挑戦してほしいです。
海外で活躍するための第一歩は、今いる場所で技術を磨くことから始まります。
目の前の傷を丁寧に直す。
一つひとつの現場に向き合う。
その積み重ねが、世界で戦える力になります。
BIRDMAN Repairは、これからも「海外で活躍し、戦える職人」を目指す人を応援していきます。




